面接で家族のことを聞かれた時はどう回答する?

高校生の就職シーズンが近づいているので、今回も面接シリーズを続けていきます!

今回の題材は・・・コレです!!

 

面接で家族のことを聞かれた時は、どう回答する?

 

1.面接で家族のことを聞くのはNG

面接で家族構成を聞くことは、厚生労働省の「公正な採用選考の基本」というガイドラインで禁止されています。

これは、家族構成が採用基準となるようでは、就職差別につながるおそれがあるからです。

採用選考とは、本人の仕事に対する適正や能力を測るものであり、

それ以外の項目(例えば本籍や出生地、家族に関することや住居・生活環境、家庭環境等)を

基準に判断されてしまえば不平等で公正でなくなってしまいます。

ここでいう【家族に関すること】は、家族構成だけでなく、家族の仕事や収入、地位・学歴、病歴、家族の罰則歴なども含みます。

また、職業安定法でも企業には必要以上に個人情報を集めてはいけないと決められています。

☆05号☆が、このガイドラインを初めて知ったのは、まだ大学を卒業して間もなかった2003~2004年頃でした。当時入社していた会社の上司に教わったんですよね。

そこから約20年近く経過していますが、面接で家族構成を質問する企業があるのが現状です。

これは、家族のことを聞いてはいけないと制限されているけれど、

質問すること自体は、労働法上の罰則規定はないし違法ではないからでもあります。

…とはいえ、あまり好ましいとは言えない質問なので、質問する企業はだいぶ減ってきてはおります。

 

2.じゃあ、なんで家族のことを面接で聞いてくるの?

企業としては最低限のルールとして「聞いてはいけない」と認識はしていると思います。

それでも面接で質問してしまう理由は、

面接官と応募者双方のコミュニケーションの一環として(世間話やアイスブレイク)

応募者の人となりを知りたいから

早期離職や介護による休職の可能性があるか知りたいから

家族や親族に同業者がいないかどうか

・・・・・などなど、上記のほかにも企業によってさまざまな理由があります。

例えば、応募者の緊張をほぐすつもりの答えやすい質問として話してくるかもしれませんし、

家族や親族に同業他社の人がいれば、自社の機密保持のためや競業避止義務の確認として話してくるのかもしれません。

昔の慣習として質問してしまう企業もあるかもしれません。

 

3.面接で家族に関する質問をされた場合

面接で家族に関する質問をされた場合は、以下3パターンの方法があります。

①自分の答えられる範囲で回答する

最初から、詳細に話す必要はありません。「〇人家族です」「両親と兄、妹、私の5人家族です」程度のざっくりした回答でOK。

もしも企業側が踏み込んで質問したい場合は、上記の回答に続けて質問してくるでしょう。その場合も、自分が答えられる範囲で回答したり、お断りをしてかまいません。

②質問の意図を面接官に尋ねる

回答に迷った場合は、「可能な範囲でお答えしたいのですが、ご質問の意図を教えていただけますでしょうか?」等、尋ねてみるのも方法の一つです。

③回答を断る

そもそもガイドラインでは就職差別に繋がると禁止されている質問なので、回答しにくいのであればしなくても構いません。

構いませんが、「禁止事項なので答えたくありません」とバッサリ言ってしまうと印象は悪くなってしまうので、

「申し訳ございません。家族のプライバシーに関わることなので、この場でお話することは難しいです。」等、回答できない理由を話すといいでしょう。無理してまで答える必要はありません。

 

回答を拒否することが、採否に影響してしまうことは、その企業の採用基準である以上、ありえることです。志望度合いに併せて、家族のことを聞かれた場合はどうするかを予め準備しておくといいと思います。

そして、回答する時は、モゴモゴ言わずに、ハッキリとした声のトーンで話すこと。

言いにくいと感じると言葉に詰まってしまいがちですが、だからと言って無言になってしまえば

マイナス印象を持たれてしまうので注意して下さいね。

 

ちなみに、☆05号☆も過去、面接で家族構成や病気の有無、家族の仕事内容の質問を受けたことが何度もあります。他にも結婚予定とか彼氏がいるか等も聞かれたことがあります。

兄弟いないと介護の時とか大変だよね~とかヘラっと言われた日には

「それが、今この瞬間の面接に関係ありますか?何か?」とイラっとしたこともあります。

その都度その都度、色々思うことはあっても、できるだけ冷静に回答してきました。

で、何度目か以降からは、☆05号☆の場合、あくまで個人的なやり方でありますが

面接官やその場の雰囲気次第で、質問されたくないことほど先にざっくり話し、踏み込ませない方法をとったりしてました。

先に回答できる範囲で話してしまうと、面接官から突っ込まれることは少ないですし、

話した時の面接官の表情や雰囲気をチェックできるので、その後に続く質問へ回答やエピソードを面接官のタイプに合わせて選びやすくなります。

まぁ・・・ほかにも色々理由はあるんですが(;・∀・)

 

企業側の立場に立てば、家族構成とか聞きたくなる気持ちは、なんとな~く分からなくも無いですが、

厚生労働省からのガイドラインが出てから随分な年月がたっていますし、

コンプライアンスの観点からも、ガイドラインに則って質問をして欲しいなとは思います。

昨今は、SNSで拡散されてしまい、企業イメージダウン等のリスクも伴いますしね。

また、どうしても家族の質問をするなら、面接官も聞きたい理由を前置きした上で質問してくれたら

応募者側も開示しやすくなるんじゃないかなと思ったりする時もあります。

面接は、企業が応募者を選ぶ場でもありますが、応募者が企業を選ぶ場でもあります。

就職差別に繋がる質問をされた場合は、企業を見極めるポイントとして捉えておいてもいいかもしれません。

いずれにしても、答えに詰まらないように前もって対策と準備をしておくといいと思います。